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第7話 再会

第7話  再会

 久門翔子(ひさかど しょうこ)は坂本陽輔(さかもと ようすけ)と離れてから間もなく感染者に襲われた。寸前のところを沖田春香(おきた はるか)という少年に救われ、2人は7階の客室へと避難していた。

 「随分と何も無い部屋。ほんとにここに宿泊してるの?荷物は?」
翔子はずかずかと室内に入り込むと辺りを見渡してそう言った。沖田は苦笑して何も答えない。
「まあいいわ。そんなことよりどうやってあの店に行くかよ。」
腕を組んで独り言のように話を続ける。先ほどの恐怖はどこへ消えたのか、沖田は感心気にそんな翔子を見つめていた。
「さっきのハゲおやじも復活しているだろうし・・・このスプレーで撃退するしかないか。
階段から7階フロアに転がり落ちたアルコール消毒液を翔子はしっかり拾い上げてからこの部屋に訪れていた。
「翔子さん、でしたっけ。それがあいつらに効果あるの?」
面白そうに沖田が口を開いた。翔子は一瞥(いちべつ)すると、ニコリと笑って
「そうよ。私の身ブーツ レディース
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体に触ろうとするやつはこれで両目をやられるの。あなたも気を付けたほうがいいわ。」
「いやいや、そんな存分ありませんがね。」
今度は沖田が独り言のようにつぶやいて手を振った。

 「それにしても間が悪いですね。こんなタイミングでこんな所に来るなんて。お連れさんは?」
沖田がそう言いながら手渡してきたペットボトルの飲料水を翔子は礼も言わずに受け取ると、一気にグビグビと飲み干した。恐怖と緊張でよほど喉が渇いていた様子である。
しばらくして、
「私は出家(でいえ)よ。あなたと違ってダンディな中年男性と一緒。とっても強いのよー。今頃私を探して必死になっているはず。」
「でいえって・・・家出のこと?それに今どき、援交ですか?」
翔子はジロリと沖田を睨みつけ、
「下種(げす)の極みね。プラトニックな関係よ。そんなことよりあなたはどうなのよ。まあ、この荷物の無さを見たら一目瞭然だけどねー。どうせ出家でしょ?で、い、え!!私と一緒じゃない。」
「僕にはそんな親不孝な真似はできないなあ。してみたいけど。どちらかと言うと僕は父親の言いつけでここに来たんですよ。」
「へー。興味ない。」
 そう言って翔子は玄関口のドアに近づき通路の様子を窺う。誰もいない。これならば行けそうだ。

 「ウー!!!」
僅かに開いたドアの隙間に突然目と口が現れた。翔子は驚いてのけぞった。先ほどの小太りの中年男性だ。血走った目がギロリと翔子を捉えた。チェーンロックのおかげでドアが大きく開くことはなかったが、その隙間から腕が入り込んでくる。
 その指先が翔子の髪に触れようとした瞬間、その腕を射るような沖田の蹴り。踏み込みから腰の回転、そこから放たれる長い脚、まるで一陣の疾風のようである。
 「ガチャーン!!」
チェーンが大きな音をあげた。
「早く奥へ!君の足の傷口がやつらを引き寄せてる。君がいると僕の音の効果が薄れるんだ、早く奥へ!」
沖田に強く言われ翔子は部屋の奥へ駈け込んで襖を閉めた。膝の傷口を抑える。
 閉められた襖の向こうから沖田が奏でるバイオリンの音色が流れてきた。

 7階の通路を奥へと目指していた坂本は背後でバイオリンの音を聞いた。これを奏でている者が任務遂行者(カラー)のひとりであることは容易に推測できた。事前に聞いていた話の中にこのメロディが感染者の攻撃性を抑制する効果があるとあったからである。
 格闘中であった目前の感染者2名の動きもやや緩慢になっている。
(なるほど。確かに効果があるようだ。しかし・・・)
目前の2人の奥にまだ人影があるようだ。
 僅かなダメージも受けてはいけないという束縛のなかでの戦闘は、想像以上の疲労とストレスを坂本に与えていた。これ以上相手が増えると捌(さば)ききれない可能性がある。
(あのドラ猫がここをかいくぐって先に行ったとは思えないが・・・どうする・・・)
迷いが坂本に一瞬の隙を作ってしまった。右手にいた男の爪が坂本の頬を裂いた。反射的に上段蹴りを放ち距離を詰めさせない。
(し、しまった・・・。)
頬に触ってみると皮一枚切られたほどの傷。指先に滲むように微量な血がついていた。
その匂いをかいで目前の2名が興奮の声をあげた。さらに奥から走ってくる影がある。こうなるともはやバイオリンの音は効果が無いようだ。

 「坂本、こっちだ!!」
背後で自分の名前を呼ぶ声。振り返ると桂剛志(かつら ごうし)がこちらを向いて立っていた。右手にはサイレンサー付の銃。坂本は瞬時に走り始めた。ほぼ同時に感染者2人も駆け出す。
「シュン、シュン」
桂が引き金を引くと頭を撃ち抜かれた2人が背後に吹っ飛んだ。その後ろから猛然と走り込んでくる女性に対しても桂は容赦なく銃口を向ける。その女性はバーの店員であった。明るく気さくな表情は消え去り、歯茎を剥き出しにして白い涎を垂らしながら迫ってくる。
「シュン」
弾が発射された音。女性も吹っ飛んだ。桂の銃の腕は凄まじく正確であった。

 「まさか、お前の助けを借りることになるとはな・・・。すまない。」
「いいから来い。ぼやぼやしているとやつらが起き上がる。」
「頭を正確に撃ち抜いていたぞ。」
「意味が無い。脳を破壊してもやつらはとめられないんだ。」
 そんな桂の言葉通りにやつらがゆっくりと立ち上がる。低いうめき声。
「その傷。やられたのか?」
「ああ。不覚だった。」
「チッ!お前のことだ、どうせ女、子ども絡みだろう。つくづくあまい男だ。」
「返す言葉もないよ。」
「いいから来い。薬がある。」
「本当か?このウイルスに対抗できる薬が開発されていたのか・・・」
 桂が銃を構えながら後退するのに坂本も続く。桂はチラリと坂本を見、
「期待はするな。開発段階のものだ。効果があるかはわからん。試作品を人体で試すのがカラーグリーンの任務だ。」
「お前のカラーか?」
 追ってくる感染者3人の額にまたも桂の銃弾がめり込む。今度は倒れてもすぐに立ち上がってきた。
「いや、連れのカラーだ。」

 「何か方法は無いの?例えば他の部屋にあいつらを惹きつける方法とか。」
なんとか感染者の侵入を防いだ沖田に向かい翔子がそう尋ねた。突然ドアを開くという失態に対しても何も反省の色が無い。失敗は成功の基というのが翔子のポリシーだった。
 沖田もそんな翔子の行動を注意するわけでもなく、思案顔でしばらくいた後
「誘導か・・・なるほど、面白いことを考えつきますね。窓を伝って他の部屋に侵入すれば仕掛けはできるな。スマートフォンのアラームが使えるか・・・」
「そんな悠長な時間は無いの!こうしている間にもお兄ちゃんが・・・。」
耐えられないといった感じで翔子が顔を両手でふさぐ。
「お兄ちゃん?なんだ兄妹(きょうだい)旅行ですか。それにしてもどうしてあそこのバーなんです?確かに食料はいろいろありそうだけど・・・もしかして翔子さんのお兄ちゃんはアル中とか?」
言った瞬間に翔子の平手が沖田の左頬を赤く腫らした。怒りに燃えた目。
「あんたには頼らない!私ひとりで行くわ!」
そう言うと翔子はまたドアの方に近づいていった。
 沖田はひとり茫然と立ち尽くしてその後ろ姿を見送っていた。
「最近の女の子はどこが着火点なのかわかりにくい・・・」

 「ガン!」
と、ドアが勢いよく開かれ、翔子がまた飛び上がって驚いた。しかしその後、待ち焦がれた声が聞こえてきた。
「こんなところで油を売ってやがったか、このドラ猫。」
 慌ててチェーンをはすずと疲れ切った表情の坂本とともにレスラーのような体躯の男が一緒に入ってきた。
「お兄ちゃん!!」
翔子が坂本の胸に飛び込む。坂本はフッとため息をついた。
「やつらよりいいダッシュだ。」
頭の上で坂本の皮肉めいた言葉が聞こえた。見上げると坂本が優しい目でこちらを見ている。翔子の目からも涙がこぼれた。

 「まったくお似合いのカップルだ」
沖田の横に立った桂がそうつぶやいた。


 この時から坂本は己の命のタイムリミットと戦うことになる。

N4527BC-162
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Sense162

 はぁ、なんと言えばいいのだろうか。
 フレインの安っぽい挑発に半分はノリで、もう半分は興味本位。そして、ほんの少しの人が本気で挑む相談をしている事に溜息を吐く。

「何やってんだよ。こいつら……」

 本来、予定していない事をイベントに仕立て上げ、その準備のために、多くの人が消耗品の買い出しやPKたちの待ち構える桃藤花の樹の周辺ルートを突破するためにパーティーを組んで出発している。
 そもそも――

「そもそも、リーリー。なんでフレインと一緒にあの場を引っ掻き回すような事をしたんだ。あいつが最後まで残ってなきゃ、あんな宣誓はしなかっただろ」
「うん?」

 知り合いたちから少し離れた場所で俺はリーリーと話をしている。
 俺の隣で一休みしているリーリーがストローを使い、カップに入ったジュースを吸い上げながらニューバランス ブーツ
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、首を傾げていた。

「うーん? クロっちに事前に相談されてね。僕は、元々勝ち残る気は全然ないから楽しそうだし、その話に乗ったの。ねー、シアっち」

 肩に乗る美しい不死鳥の幼獣・ネシアスを指先で優しく弄りながら、リーリーは答える。
 何をクロードは相談しているんだ。と溜息が漏れそうだが、リーリーはその後に言葉を繋げる。

「僕もユンっちも前に襲われた事あるでしょ。あの時、悪意って言うのかな? そう言う物を感じたから思うんだけど、気持ち悪いよね」
「まぁ、良い気分じゃないよな」

 それに同意し、何か考えながら短く言葉を選んでいく。

「だからかな? ちょっと会場に入った時、あのPKに向かってそう言う気持ち悪さが少し向けられてたのを感じたんだ。だから、何か嫌だなーって思って。だから、場の雰囲気を変えるためにあんなことした。のかな?」
「ふーん。まるでコントだったぞ」
「楽しんでくれた?」
「お馬鹿。呆れるわ」

 自慢げに見上げてくるリーリーにそう言って軽く小突く。だが、幾らPVPだからって、あんな一発アウトの理不尽の塊のようなフレインを相手にしようと良く思ったな。それに…

「リーリー。お前、俺のエンチャントストーン使ってただろ。他にも、お前の生産分野と明らかに違う物を使って凌いでた」
「あっ、バレた。だってー。僕が正面から堂々と向かって行って勝てる訳じゃないし……いくら、クロっちが相手のセンスの概要を教えてくれてもそれで勝てないしね」

 さらりと言ったが【暗殺】センスを調べておく。と言っていたが、一日も経っていないのに、良く調べられたな。と感心する。
 まぁ、その手段も何となく想像できてしまう。

「誰と取引したんだ? クロードは」
「勿論、PKギルドのメンバー。相手は【フォッシュ・ハウンド】のサポート要員だ」
「クロっち、お疲れ」

 そう言って、背後から音も無く現れるクロードに驚きも無く、顔を合わせる。

「お前は、どんなあくどい方法で情報を引き出したんだ?」
「俺は、そんな事はしていないぞ。取引は互いに、Win-Winの関係じゃないとな。両者納得してこそだ」
「クロっち、PKになりたいのに、ギルド内のパーティーバランスの関係でどうしても回復役や生産職を押し付けられた人に防具や武器の提供。それとギルド脱退後の身の振り方を条件に引き出したんだっけ?」

 それは、何と言うか。随分と具体的な内容と打算的な取引を聞いた気がする。まぁ、ゲームは打算。何かをして貰ったら、それと同じだけの物を返す心で。何か不満があるなら簡単に途切れる。今回は、打算的な脆さの一面を見た気がした。

「まぁ、その点は置いておいて。【暗殺】センスについてだが、プレイヤーや人型MOBに対して高い補正を得る点が一つ。もう一つは、スキルを発動させる条件は、存外緩い。と言うよりもスキル発動後の方に縛りが大きいがな」
「どういうことだ?」
「スキルを三段階に分けるとしたら、発動前、発動中、発動後の三つに分けられる。それで暗殺スキルは、発動前の条件は、自身の平均センスレベルが相手より低い場合にのみ発動可能。まぁ、強者を倒すためだからな。続いて、発動中にスキル使用者の視界には、赤いマーカーが現れて、発動中にそれを寸分の狂いなく攻撃することで、成功。失敗しても通常よりも高い確率でクリティカルが出る。また、マーカーの出現時間も短く一瞬って話だ」
「まるで【料理】センスの【食材の心得】みたいだな」

 まぁ、あっちは、効果の継続時間が長いし、汎用性は高い。

「メリットは、確殺攻撃だが、効果の継続時間、マーカーの判定のシビアさ。他にも防具との相性もあるようだ。極論、プレイヤー全員のマーカーの出現箇所は大体同じだからそこをガードするような装備を纏えば、防げる」
「まぁ、その場合、動けない程の重装備になるかもね」

 クロードの説明に対して、リーリーが補足するが、その補足は、実質、不可能と言っているような物だ。

「判定のシビアさは、マーカーからズレて駄目。はみ出して駄目。一瞬で終える。短剣やレイピアのような繊細で速さのある軽い武器には有利だが、大剣や槌のような武器はもちろん相性が悪いって事だ。まぁ、スキルに拘らないのなら、基本的な対人特性での武器を編成するって手もある。実際【暗殺】スキルを成功させられる奴は、片手で数える程らしい。そいつらに出会ったら、逃げるか遠距離が最適だろう。
 その他大勢は、対人専門のプレイヤーと言った所だ。それで発動後のデメリットは、待機時間(ディレイ・タイム)が長い点だ。一度使用したら六時間は使えず、レベルが上がっても待機時間は短くならない。それとPKされたデメリットだが、レベルダウンって所だ。後は、知っての通りだろう。ここまでで何か質問はあるか?」

 俺は、顎に手を当てて、僅かに考えを巡らすが、特に疑問に思う事も無かった。

「無いな。そもそも直接戦う事なんてするつもりもないし」
「先はどうあれ。聞いておいて損は無いだろ。それともう一つ。防具は修理しておいた」

 クロードに頼んでいた防具。急遽、頼んだために時間が無いはずなのだが、どこで情報収集とイベントと生産活動をしたのか。クロード個人の時間だけ一日三十時間とかあるのかもしれない。いや、無いか。
 俺は、その場で防具に切り替え、外装やグローブの具合を確かめる。問題ない。

「俺とリーリーは行くが、最後までイベントを楽しんで行ってくれ」
「それじゃあ、ユンっち、またね」

 そう言って、二人と別れる。俺たちが話している間に、ミュウやセイ姉ぇもPVPが終わり何処かへ向かったし、残っているのは、エミリさんとレティーア、ベル、弟子二人。
 さて、どうするか。と背を伸ばしながら悩んでいる時に、フレンド通信が入る。
 相手は、ミカヅチからで珍しいと思いながらも回線を開く。

「ユンだが。どうした?」
『そりゃ、知ってるって。これで別人が出たらびっくりするだろ』

 そりゃそうか。つい、携帯の時の癖が出てしまった。

「それで何の用だ?」
『装備やアイテム補充してレイドクエストを攻略しに行く。その呼びかけ。って言うか、嬢ちゃんが来ないと始まらないんだけどね』
「なんだよ。既に俺の意志を無視して計画されている節は……って言うか、予定だともう少し後の方じゃないのか?」

 確か、週末のイベントを終えた後に、それぞれの調整をしてベストな状態で行くはずだったのだが、随分急な話だ。
 それに今、あの周辺にはPKが半ば占拠している状態だ。すんなり通してくれるとは思えないのだが。

『嬢ちゃん、【言語学】のセンスを持っているでしょ? クエストを始める条件の言語学を満たせるプレイヤーが少ないんだ。うちのギルドで習得している人は来れないし、クロの字は、イベントの事後処理で忙しい。残っているのは、嬢ちゃんだけなんだ』
「理由は、分かった。それと嬢ちゃんって言うな。俺は、男だぞ」

 久々にこの言葉を言った気がするが、全く相手にされていない。他にも、ミュウやセイ姉ぇ、タクとそのパーティーの面々も声掛けをしているそうで、俺も同様にして良い。

『だから、夕食食べた後だから七時か八時頃に行く予定だ。まだ枠に余裕はあるから誘うなら早めに連絡をくれよな』
「了解……って言っても話す相手は」

 ミカヅチと通信が途切れて一人ぼやく。
 まぁ、居るには居るけど、こんな面倒なタイミングでのクエストに参加してくれるか。と首を傾げる。
 
「みんな、ちょっと良いか?」

 俺を待っている間、おしゃべりに興じている五人に向かって声を掛ける。ライナとアルの二人は、ビギナーなので連れてはいけない。

「夜にレイドクエスト受けに行くけど、一緒に行く人居る?」
「また、随分なタイミングですね。私は、遠慮します。この子たちにギルドのメンバーを紹介して、簡単な初心者支援をするので」
「私も同じかな? あとは面白そうな物を探したいからパス」

 まぁ、ある意味で予想できる二人。興味が無さそうだった。二人は、ライナとアルを連れて別れた。反対に、エミリさんに視線を向けると少し悩む様な素振りを見せて頷く。

「私も一緒で良いの? 興味はあるけど、邪魔にならない?」

 少し不安そうに言っているが、ミュウやセイ姉ぇ、タクも一緒だと聞いて少し安心したようだ。

「知り合いだと心情的に安心できるわ。まぁ、戦力的にはあまり期待されないと思うけど」
「そんな事無いって。俺よりも強い。それじゃあ、色々とアイテムの準備をしたいんだけど、俺から頼みがあるんだ」
「ユンくんから頼み? 何かしら」
「これを作ったのは【素材屋】って話だろ。それを売ってくれないか。出来れば、四等級以上を」

 取り出したアイテムは、属性石。露店で【素材屋】が委託販売していた物だ。
 それを見て、何か得心したような表情をするエミリさん。

「ああ、あのアイテム便利だもんね。金属に属性を合成するのに」
「えっ? 属性を付与するんじゃ」
「合成じゃないの? インゴットと属性石を組み合わせて属性の持ったインゴットにするんじゃ……」
「石自体を消費して、一時的に武器や防具に属性をエンチャントするために使うんじゃ……」

 互いに、用途が全く違う事に少し困惑顔を浮かべる。
 だが、そうだ。エミリさんは、錬金術と合成術のセンスは持っているが、付加のセンスは持っていないはずだ。別の使い道があってもおかしくない。

「ちょっとユンくん。そこの所を詳しく話してくれる? 勿論、ちゃんと石は用意するから」

 俺は、エミリさんの構える工房【素材屋】へと案内されることになる。

N0771E-22
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第一部 4.復讐のとき−1

 サンジェルマンが事件の真相について報告をした時、女官長はあまりの衝撃で言葉を一瞬失った。彼がニーナと対面した直後のことだ。
 女たちの大小様々な醜聞は昔から耳に入ってきたものだが、暗殺者たちを自ら王城内に引き入れて事に及ぶという大胆な手口に、女官長は、ニーナへの怒りを通り越して恐怖さえ感じる、と口にした。女官長の判断に基づき、ニーナが事件の首謀者だという事実は一部の者を除いて伏せられ、彼女は襲撃の中で命を落としたとされた。

 ニーナとブランを含む複数の犠牲者を出したテュデル宮庭園での襲撃事件が明るみに出ると、後宮のみならず王城は事件に対する衝撃で大きく揺れた。安全粋とされる王城の敷地内、すぐ身近に起きた戦慄の事件は、城に所属する人々を恐怖と混乱に陥れたのだ。王城の警備にあたる衛兵隊への非難が続出し、突然で非業の死を遂げたニーナに同情的な声が寄せられ、真の被害者ではあるが襲撃を生き延びたジェニーの存在が注目を浴びるようになった。 
 時を同じくして、王の分家で激化した跡目争いの中で関係者二人が重傷を負う事件が勃発し、ゴーティス王や側近たちの注目はむしろ、思わぬ余波を被る可能性に警戒して、その動向に向けられていた。そのせいかどうか、王はニーナによるジェニー暗殺未遂事件を衛兵隊長から報告されて把握していたはずだが、ショックを受けて体調を崩しているジェニーを心配している素振りはまったく見せなかった。襲撃事件の詳細についても、真相を最もよく知るサンジェルマンに尋ねることは、一度もなかった。

 女官長に加え、後宮内で襲撃事件の真相を把握している者の一人には、アニーが後宮仕えを放免され、その後任としてやって来たアリエルという女がいた。女官長とは遠縁にあたる、バーバリー ベビー服
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バーバリー ワンピース
第二階級の貴族出身で二十代前半の女だ。他の侍女たちがそうであるように、彼女もまた、地味な外見と前に出すぎない態度を持ち合わせていた。
 彼女が後宮勤めを始める日の前日、女官長の部屋に呼ばれた彼女とサンジェルマンは偶然に行き合わせた。彼女が何者かを知る前だ。ほんの数分彼女と会話を交わしただけで、サンジェルマンは彼女が若いわりにはとても寛容な人物と判った。
 事件のせいで特に不安がっているジェニーの良い支えになるだろう。
 そう思うと、彼は心底ほっとした。

 襲撃事件以降のジェニーは不眠が続いて、体調が思わしくなかった。そんな中、アリエルが、主人ジェニーの事で気に掛かる点がある、と女官長に報告したのは、事件から二週間を過ぎた頃だ。その日の午前中には、ゴーティス王が事件以降初めて、突然に現れ、短い訪問を果たしていた。
「気になるというのはどんな事なの?」
 ジェニーに関する事となると多少うんざりして、女官長がアリエルに訊き返した。
「おまえにも話したと思うけど、あの方は少し変わったところがあるのよ。元々が庶民の出だから理解し難い部分も多いはずよ、前任者たちは苦労していたわ。だから、最初はおまえも気苦労が絶えないだろうけれどね――」
「いえ、ジェニー様は私にとてもよくしてくださいます。私がご報告したいのはそういった類ではなく――あの……まだ、確かとは言えないのですが、女官長様のお耳には入れておくべきかと――」
 アリエルを後宮にあげるように女官長に薦めた人物から、彼女が物事に動じない度量を兼ね備えていると女官長は聞いていた。そして、彼女と接する日々を追うごとに、女官長もその言葉が嘘ではなかったと信じはじめている。女官長は、言葉を迷いながら話をするアリエルを見つめた。
「わかったわ。では、とにかく、聞きましょう」
「はい、女官長様」
 女官長は室内にいた小間使いの娘を念のために退室させた。彼女が部屋を去ると、女官長はアリエルを机の前の椅子に座らせる。
「さ、話してちょうだい」
「はい。女官長様、今朝のことですが、ジェニー様が再び体調を崩されたので侍医に診ていただきまして――」
「おや、そうなの? かわいそうに……あの恐ろしい事件が尾を引いているのね。けれど、今朝は、王がお訪ねになったのではなかった?」
「はい。王は侍医が帰った後、ジェニー様が眠っていらした時においでになりました。王はジェニー様のお姿をご覧になっただけで、すぐに帰られましたけれど」
「そう。――王も彼女を心配されておいでのようね」
「私もそのようにお見受けしました」
 王の最近の姿しか知らないアリエルとは違い、女官長はしみじみと自分の放った言葉の意味を噛み締める。
「女官長様。実は、勝手ながら、ジェニー様を診ていただいた際、侍医に尋ねたのです。ジェニー様の体調がすぐれないのは襲撃を受けた心労からくる不眠のせいではなく、他に理由があるのではないかと」
「他の理由、ですって? ジェニー様は健康そうに見えるけれど?」
 女官長が驚いて聞き返すと、アリエルの表情が意外そうな驚きに変わった。
「どうしたの? 何か――まさか、重い病にでもかかって?」
「いいえ、めっそうもない! 女官長様、ジェニー様は健康な若い娘にございます、それゆえ……。あの、女官長様は、ジェニー様の月の障りが約三週間遅れていることをご存知かと思いましたが……?」
 今度は女官長が驚愕の表情を作る番だった。
「――まさか! まさか、あの娘が……王の!?」
「あ、あの? 女官長様、その、いたって自然な流れかと存じますが――女官長様にそうも驚かれると、私も困惑いたします」
「おお、おまえは知らないのよ! 王の――王の御子をもうけた女は今までに一人もいないのよ、ただの一人も! 王にはそういった能力が……! いえ、アリエル、ジェニー様は心身の疲労で月の障りが遅れているわけではないの? その話は本当なの?」
 アリエルが女官長の気迫にびっくりしながらも、首を縦に振る。
「はい。侍医の話では、ジェニー様には妊娠初期に似た症状がみられるそうにございます。ただ、事件のせいで精神的に不安定なこともあって、判断しかねる部分があるとかで……。あと一、二月待てば、確かなことが言えるとおっしゃっておりました」
「おお! では、では――本当なのね!」
 にわかには信じられなかった。ゴーティス王の歴代の女たちに、子供を産んだ者はおろか、妊娠した者はいない。だからこそ、王には生殖能力がない、と人々は密かに囁いているのだから。
 事の重大さを考えると全てが確実となってからでなければ、公表はおろか、王自身に告げることもできない。晴天の霹靂ともいえるアリエルからの報告で、女官長の体は興奮と動揺とでみるみるうちに熱く火照っていった。
 女官長は、ジェニー本人を含め誰にもそれを言わないようにとアリエルに固く口止めをし、ジェニーの体に細心の注意を払うようにと言い含め、彼女をさがらせた。

 短い春の終わり頃になって、ゴーティス王が“王の森”へ狩猟に出かけることが決まった。王城とそう離れていないその森は決して広くはないが、限られた者たち以外は足を踏み込めないために、鹿や兎などの野生動物が数多く生息している。去年までの数年間、その季節のゴーティス王は戦――いわば、“人間の狩猟”――に明け暮れて忙しく、動物の狩猟など見向きもしなかったのだが、今年は側近たちの提案を受け入れることにしたようだ。
 狩猟の日程を王に告げた後、侍従長が少しだけ声をうわずらせて言った。
「フィリップ様もご参加いただく予定にございます」
「フィリップ? どこのフィリップだ?」
「王の従兄弟にあたられる、ラニス公のご子息フィリップ様です」
 納得したように、王が顎をかすかに上下に振った。
「おお、あの男か。剣の扱いは子供より劣るというが、弓の名手と聞いた。気弱な我が従兄弟どのは動物相手には強いとみえる。おお、そういえば、あの男には弟もおるのではなかったか? 名は何だったか、常に怯えた顔をした――そやつも来るのか?」
「いいえ、ジェラール様は体調が優れず、今回はお越しになれません。フィリップ様のみが参加されるそうにございます」
「ほう? これまた臆病な従兄弟殿らしい、俺が余程恐ろしくて顔を会わせたくないとみえる。しかし、なるほど、フィリップが来る――これはまた、随分と久方ぶりな再会になろう」
「はい、おそらくは四年ぶりかと」
 王が驚いたように眉をあげ、息をついた。
「他にも誰か来るのか?」
「いいえ、ただ今申しあげた四名が全てでございます。ですが、王がお連れになりたい方がおりましたら参加させますが……いかがいたしましょう?」
「そうよな――」
 王が宙を見て、口をつぐんだ。候補者を考えているらしかった。その場に同席していたサンジェルマンだけでなく、彼の隣にいる女官長も、彼を注意深く観察する。侍従長が嬉しそうな笑みを浮かべて王の返答を待っていると、王が彼に視線を戻し、にこりともせずに言った。
「――では、一行の中にジェニーを入れろ」
「ジェニー様を?」
「そうだ。狩りの場へ連れていく」
 一瞬の沈黙の後、サンジェルマンはあわてて彼を制止しようとした。
「お待ちを!」
 すると、同時に女官長も同じ言葉を放ち、彼は驚いて女官長を見た。彼女も驚いた表情で彼を見返す。彼と目が合うと、彼女は硬い表情を崩さぬまま、黙って彼に頷いた。
「お待ちください、王」
 サンジェルマンは、順番を彼に譲ってくれた女官長に微笑みながら、そう繰返した。王が疑わしそうに眉をひそめ、冷たい目をサンジェルマンに向ける。
「またか、おまえは。何が、そう不満だ?」
「そうではなく、私はただ案じているだけです、王。狩りの場は王城の外。彼女を連れて行くのは、私は、様々な点において危険なのではないかと」
 王がせせら笑うように鼻息を鳴らした。
「危険というならば俺の身とて同じこと。おまえ、俺よりもあの娘を案ずるのか?」
「いいえ、私は王の身辺を案じているのです。娘連れでは一行の進行に妨げが出ることもありましょう」
「ふん、それも微々たるもの。あの森は王家の管理下で警備は普段から厳重だ、近衛隊もおる。おまえも同行するのであろう? ならば、おまえが娘を専任で守り、歩みに遅れが出ぬようにでも注意するか? それほど――」
 王はそこまでしゃべり、はたと気がついたようにサンジェルマンを見た。そして、愉快そうに口角を上げる。
「サンジェルマン、あの襲撃事件以来、幸か不幸か、被害者であるあの娘は人々の注目を引いておる。あの娘が何処におろうと、それが例え王城の外であろうと、その行動は常に監視されておるのと等しい。それ故――おまえが案ずる必要はあるまい? 娘に少しでも疑わしい行動があればすぐに人目に触れ、あやつはどこにも行けぬはずだ」
 王はそう言って、サンジェルマンを見つめて不敵に笑った。
「俺がその点を考慮しておらぬと思うたか? 俺が、あの娘を手の内からやすやすと逃がす機会を与えるとでも? サンジェルマン、俺はそこまで間抜けではない」
 サンジェルマンが納得して黙ると、今度は女官長が、遠慮がちながらも断固とした口調でジェニーの同行に異議を唱えた。王はいかにも嫌そうな顔をし、女官長に体を向ける。
「何だ、おまえもか?」
「はい、王。おそれながら申し上げます。最近、ジェニー様は体調が優れないことが多く、体が弱っておいでです。外出されること自体に反対はいたしませんが、ジェニー様の体調が安定するまでの間、王にはいま少し時期をお待ちいただくよう、お願いしたいのです」
「あやつの体調不良は俺も知っておる。されど、おまえの言葉を聞く気はない。あの娘の場合は――外へ出られれば回復しよう。どちらにせよ、侍医が同行するのだ、案ずるには及ばぬ」
「けれども、王城とは違って環境も整っておりません。体力のない今、ジェニー様のお体に障るのではないかと私は心配でございます」
「あの娘はそれほど弱くはない。何しろ、おまえたちと違って庶民の出だ」
「ですが、王。彼女にとっては移動だけでも負担になりましょう。それ故、もう少しだけでも――」
「くどいぞ、女官長」
 女官長の言葉が終わるまで待たず、王が苛ついたように言い放った。
「ならば、他の女を連れていけばよいか? おまえたちは、ジェニーと比べて身支度や準備に数倍も手のかかる女を連れていきたいのか? それとも、この狩り自体をあの娘の体調に合わせ、延期させるか?」
 王が椅子からさっと立ち上がり、女官長と侍従長に鋭い視線を向けると、侍従長があわてて首を横に振った。
「王、女官長は決してそのような意味では――」
「ならば、聞け! この件で、おまえたちがとやかく口を出すことは一切許さぬ! ともかく、あの娘を一行に加えればよい! 当日にあの娘の姿が見えない時は――体調が悪いなどと言い訳をつけて城へ残しでもしたら、その時は、おまえの身がどうなるか――ようわかっておろうな?」
 王に睨みつけられた女官長が返答する迄に一瞬の間があった。王の顔色が変り、それを見ていたサンジェルマンは肝を冷やす。しかし結局、彼女は渋々だっただろうが頭を下げ、王に従う意思を示した。

 “王の森”での狩りはそれから約二週間後に設定されていた。王家に何らかの繋がりを持つ参加者たちは、狩りが王の正式な承認を受けたと知り、その日を迎えるための心構えと狩猟用具の準備に余念がない。それが何であれ、王に同行することは最高の名誉ではあるが、同時に、王との同席は命を落とす危険性と隣り合わせていることも意味する。主人のその緊張感は、各家から同行する彼らの護衛たちにも飛び火していた。
 参加者の一人である、ゴーティス王より十歳年上の従兄弟フィリップは、ゴーティス王がまだ王子だった頃までしか彼の姿を知らない。彼らが最後に会ったのは、王子だったゴーティス王がヴィレールの王として正式に即位した式典の時だ。四年前になる。その後ほどなく、王が各地に容赦ない侵略を始めてその残虐性で名を広めるようになり、フィリップ一家と王の間は断絶した。いやむしろ、フィリップ一家が王を恐れ、ひっそりと目立たない暮らしに逃げた、と言った方が正しいかもしれない。
 そういった経緯もあり、フィリップには、従兄弟に久しぶりに会える楽しみよりも、並々ならぬ恐怖と緊張が勝っていた。本当は彼の弟も狩りに招待されたのだが、彼よりもさらに気弱な弟はその招待を即座に断っている。彼もそうしようと思えばできたはずだ。
 しかし、彼がそうしなかった理由は、即位した当時のゴーティス王の、期待に満ち溢れた晴れやかな表情を覚えていたからに他ならない。
 彼は、再開された定例行事の狩りに、漠然とした王家の変化を敏感に感じ取っていた。

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?」
「だったらそう思っていいよ」
 ここでもだ。こう返す希望だった。
「お母さんがそう思いたいんならね。それでね」
「それでって何よ」
「本当に。僕がどうにかできたら」
 どうかというのだ。彼が勉強で結果を出したならばと。
「お母さんはどうしてくれるのかな」
「そうね。有り得ないけれどね」
 その可能性を完全に否定したうえでだ。母は息子に適当なことを言った。
「その時はあんたの言うこと何でも聞いてあげるわよ」
「何でもなんだね」
「ええ、何でもね」
 息子を馬鹿にする顔で見ながらだ。母は告げた。
「聞いてあげるわよ」
「その言葉忘れないでね」
「お母さん嘘は言わないわよ」
 完全にだ。希望の言葉を信じていない言葉だった。
「何があってもね」
「そうだね。それじニューバランス 1700
ニューバランス m1300
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ゃあ」
「何もできない人間に限ってそう言うのよ」
「けれど言った言葉は忘れないでね」
「忘れないわよ。何かできればね」
 完全に否定する言葉でだ。息子に約束した。しかしだった。
 希望はその言葉を忘れなかった。確かに聞いたのだった。
 そしてそのうえでだ。千春と会ってプールの帰りにだ。こう彼女に言ったのだった。
「あのさ。またさ」
「またって?」
「また千春ちゃんのところに行っていいかな」
 こう千春に尋ねたのである。
「明日にでもね」
「明日になの」
「うん。明日にね」
「千春のお家に」
「行っていいかな」
 また問う希望だった。第八話 友情もその五

「前以上に」
「そうなのね。よかったね」
「うん

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证蚊踏蛉·瓿訾埂?
もちろん「佐崎プロモーション企画」のものである。
この調子なら、これから先も、ここでいろんなものを買うことになるかも知れないとの思いもあった。

「ああ、はい???、承知いたしました。」
おばちゃん、源次郎の名刺を横に置いてあて先を書き入れてくれる。

「では、これで???。」
おばちゃん、領収書と源次郎の名刺を重ねるようにして手渡してくる。

「名刺、お渡ししておきます。また、お世話になると思いますので???。」
源次郎は、そう言って領収書だけを受け取ることにする。


(つづく)


第2話 夢は屯(たむろ)する (その1220)

「あ、はい???、それはありがとうございます。また、いつでもお越しくださいませ。
そ、それugg 楽天
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から???。」
おばちゃん、一応の営業用語を並べた後、何かを言いたそうにする。

「はい?」
源次郎は、それが気になって問い返す。

「美貴ちゃんにも、よろしくお伝えくださいませ。」
「あああ??、は、はい、承知いたしました。」
源次郎は、複雑な気持でそれだけを答える。
明らかに、美由紀との関係を改めて探られたような気がしたからだ。

「ありがとうございました。」
おばちゃんのその声に見送られるようにして、源次郎は店を出た。


(んんん!? だとしたら、名刺、渡したの、不味かったかな?)
源次郎は、劇場へと向かいながら、ふとそんなことを考える。
今更、名刺を返してくれとは言える筈もないのだが???。

あのおばちゃん、いや、おばちゃんだけではなく、この商店街の人々の多くは中学時代までの美由紀を知っている。
その美由紀が、今は、同じ商店街に連なるあの東劇場

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停à郡啶恚─工搿。à饯?012)

美由紀は、今、シャワーを浴びている。
それが終わって、軽く化粧をするのだろう。

これが小樽のホテルであれば、美由紀は下地のローションを全身に塗るだけで劇場へと向かう。
それがいつものやり方だった。

それでも、ここは札幌である。
これから小樽まで列車で移動しなければいけないのだ。
女の子の心理としては、やはり薄化粧ぐらいはするだろう。

(て???、ことは???。)
源次郎は、これから自分がどうすれば良いかを思案する。

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粧をする間に、さっとシャワーを浴びる。
それさえすれば、男の源次郎はすぐにでもこのホテルから出られる。
寝癖が付きやすい頭髪も、シャワーを浴びれば何とかできる。

仮に美由紀が7時半ぐらいまでシャワーを使ったとしても、そう考えれば、8時ぐらいにはここを出られるだろう。


「おっ! そ、そうだ。タクシーを頼んでおこう。」
源次郎は、そう言って部屋の電話を取った。
すっぽんぽんのままでである。

すぐにフロントが出てくる。
「あのう???、タクシーを頼めますか?」
源次郎は単刀直入に言う。

「もう1台お呼びするということなのでしょうか?」
フロントが確認を求めてくる。

「えっ?」
「先ほど、お連れ様から8時半に1台お呼びするようにと???。」
「ええっ! ???そ、そうだったんですか???。
じゃ、じゃあ???、それで構いません。
1台で結構です。」
源次郎はそれだけを言って電話を切った。

(ええっっ! み、美由紀さん、そ、そんなことまで???。)
源次郎は驚くしかない。

いつもは、そうした手配は源次郎に任せていた美由紀である。

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第十九話 人狼その十二

「若しかしてな」
「自覚しているところあるんだ」
「それじゃあ」
「昔から言われていた」
 だからだというのである。
「時々な」
「皆そう思うんだね。やっぱり」
「そうみたいだね」
 妖怪達の今の彼等の言葉を聞いてそれぞれ納得した顔で頷くのだった。
「結構頑固なところもあるし」
「何か物凄く自分の強い人だし」
「それも否定しない」
 それもだというのだった。
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「別にな」
「だと思ったよ」
「けれどさ」
 そのうえでまた彼に対して告げた。
「全く聞く耳持たないってわけじゃないよね」
「中には自分は手駒じゃないとか動くのは自分だとか言う奴もいるけれど」
「少なくともそこまで愚劣なつもりはない」
 牧村はこうも返したのだった。
「そこまで頑迷だと最早生きることも困難だ」
「そういう手合いもおったのう」
 博士もそれを聞いてまた述べたコーチ アウトレット 公式
「以前会ったわ」
「人間でか?」
「人間でじゃ」
 牧村にすぐに返してきた。
「思慮分別が全くなく常識が皆無じゃった」
「また随分と厄介な奴だったんだな」
「そうしたことも言いおったわ」
 しかもそれであったのである。
「破廉恥極まる行動を取って信用を完全になくしてそれに気付かんかったしのう」
「そんな馬鹿本当にいるんだね」
「凄いね」
 長く生きている妖怪達ですら呆れるような話であった。
「ことの善悪も全くつかんで悪党とグルになっておった」
「また随分と愚劣な奴だったんだな」
「わしが今まで会った中で一番の愚か者じゃった」
 博士ですらそう言う程であるのだった。
「法律やルールも全く理解できんかったしのう」
「凄い馬鹿だね、いや」
「何それ!?」
 妖怪達がまた驚いていた。
「っていうか生きていけるの!?それで」
「しかも頑迷なんだよね」
「じゃから。人の言うことは全然聞かん」
 やはりそれだというのである。
「それで暴走してとてつもない愚行を繰り返し責任も全く取らん」
「馬鹿どころじゃないよね」
「頭おかしいよな、絶対」
「実際の生活にもかなり重度の支障をきたしておったらしいからのう」
「当然だ」
 牧村はそうなることも当然だと言い捨てた。
「そこまで酷ければ自然とそうなる」
「背信行為と呼ぶなら呼べ、この行動は仕方なかったとか必然性があったとかも言っておったな」
「いや、それ自己弁護じゃない」
「自分は可愛いんだ」
「自分だけじゃった」
 博士は忌々しげな口調でも憎しみを思い出したものでもなかった。ただ淡々と事実を述べているだけだった。ただそれだけだったのである。
「何しろ自分勝手に動いて責任把握能力が皆無じゃったからな」
「それでそいつはどうなったのだ?」
 牧村は最後にそのことを博士に問うた。
「その愚か者は。どうなった」
「まず務めている会社は懲戒免職された」
「やはりな」
 牧村はそれを聞いて静かに頷くのだった。

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第六話 大天その九

 それから暫くは大学で講義や部活に専念する日が続いた。その中で彼は若奈ともよく話した。髑髏天使としての顔は完全に隠したうえでのことだが。
「ねえ牧村君」
「何だ?」
 二人はこの時サイドカーに乗っていた。牧村が運転し若奈は側車に乗っている。未久の時と同じでいつもの乗り方である。
「最近忙しいの?」
「別に忙しくはない」
 静かにこう答える牧村だった。サイドカーは今信号待ちで車と車の間
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「それはな」
「そうなの」
「部活が一つ増えただけだからな」
「フェシング部とテニス部よね」
「ああ」
「どっちも西洋的ね」
 若奈は彼が今している二つのスポーツを文明というカテゴリーでくぐって述べた。
「考えてみたら」
「西洋か」
「ええ。何かあったの?急にどちらもはじめて」
「別に何もないが」
「ほら、牧村君ってさ」
 側車から牧村の方を見上げる。小柄な上に側車の中に座っているのでどうしても見上げる形になってしまう若奈であった。
「静かじゃない」
「無愛想とも言われるがな」
「自分で言ったら駄目よ」
 今の牧村の返答にはついつい苦笑いになった。
「私はそうは思わないし」
「俺は無愛想じゃないのか」
「言葉がそんな感じなだけよ」
 少なくとも若奈はこう考えているのだった。グッチ バッグ
「ただね。それだけよ」
「そうか」
「表情もあまりない方だけれど」
「それは無表情とは言わないのか」
「だから。私はそうは思ってないから」
 この辺りを特に強調する若奈だった。
「別にね」
「ならいいが。ところでだ」
「うん。ところで?」
「青だ」
 丁度ここで信号が変わった。青になったのだ。
「行くぞ」
「ええ、それじゃあ」
「飛ばすがいいか」
「相変わらずスピードは出すのね」
 このことが少し残念そうな若奈だった。苦笑いを浮かべて述べる。
「また」
「スピードは出すものだ」
 言いながらもうアクセルを踏む足に力を入れはじめている。
「しかも全力でな」
「よく今まで捕まらないわね」
「捕まるような下手なことはしない」
 早速スピードを出し車の横を通り抜けながら答える。
「それにだ」
「それに?」
「事故を起こすこともない」
 言いながらスピードをどんどんあげていく。運転もアクロバットになっている。サイドカーが時々片方が浮きそれで車の脇を通り抜けるのだ。
「ここまでやってなの。サイドカーで」
「バイクでやるのはまだ二流だ」
 今も車の脇で側車を浮かして進んでいる。若菜が牧村より上にいる。
「しかしだ。サイドカーでやることができれば」
「一流ってこと?」
「少なくとも二流ではない」
「二流は嫌いなのね。相変わらず」
「二流は中途半端な響きがある」
 だから嫌だというのである。これも牧村のポリシーであろうか。
「だからな。好きじゃない」
「三流は?」
「やるのなら最高か最低だ」
 非常に割り切っていると言える考えであった。
「三流も駄目だ」
「つまり一流か最低ってことね」
「そう思う。俺はな」
「本当にそういうところは変わらないわね」
 昔から牧村を知っているからこその言葉であった。
「極端なんだから。考えが」
「やるかやらないかだが」
「それか一流か最低なのね。さっぱりしているって言えばさっぱりしているけれど」
「サイドカーもだ」
 今度は今操っているサイドカーについて言及した。
「それも。一流か最低だ」
「運転技術のこと?」
「これでどうだ?」
 このことを若奈に対して尋ねた。
「今の俺の技術は」
「こんな凄い運転する人他に知らないわ」
 これが若奈の返答だった。
「私は他にね」
「そうか。ならいい」
「もっとも」
 しかしここで言い加えることも忘れない。

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第八話 清洲攻めその一

                  第八話  清洲攻め
 清洲城に向けて進撃する織田信長の軍勢のところにだ。一人の随分と身体が大きく毛深い男が向かっていた。顔も濃い髭があり髷は総髷である。
 その彼がだ。周りの者達の声を受けていた。
「あの、家攻様」
「本当にいいのですか?」
「あのうつけ殿に仕えるとは」
「宜しいのですか、それで」
「本気ですか?」
「無論本気じゃ」
 その男蜂須賀正勝は堂々とした大きな声でこう周りに返した。
「さもなければここまで来るか」
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「どうしたんですか、一体」
「そうですよ。これまでは中立を守ってきたというのに」
「国人として力もありますし」
「それでもいけたのに」
「それもこれで終わりじゃ」
 また周りに言う蜂須賀だった。彼は黒い大きな馬に乗っている。その大きさは周りの者達のそれと比べて二周りは大きい。
 その彼がだ。大きな声で言うのであった。
「わしはこれからそのうつけ殿に仕えるぞ」
「どうしてもですか」
「本気なんですか」
「やっぱり」
「本気も本気じゃ」
 こう言って憚らない蜂須賀であった。
「よいな、間も無く那古屋じゃ」
「ううん、何か未来が怖いな」
「これからが」
「一体どうなるか」
「これで蜂須賀家も終わりかな」
「遂に」
「何が終わるものか」
 それは全力で否定する蜂須賀だった。やはり声が大きい。
「これから蜂須賀家はじゃ」
「滅亡ですね」
「うつけ殿と一緒に」
「ふん、うつけはうつけでもじゃ」エルメス ビジネスバッグ
 蜂須賀はさらに話すのであった。
「あの御仁はおおうつけじゃ」
「やっぱりうつけじゃないですか」
「それも上に言葉がつくみたいな」
「洒落になりませんね」
「そんな人に仕えるって」
「一体全体何を考えておられるんだか」
 周りの者はこうは言ってもである。一人も離れようとはしない。不思議と蜂須賀の周りに集まってだ。彼を慕っているのであった。
「まあそれでもですね」
「蜂須賀様が言われるならです」
「わし等は行きますよ」
「そのうつけ殿のところへ」
「何じゃ、来るのか」
 蜂須賀本人も彼等のその言葉を聞いて思わず笑い声を出した。
「あれこれ言ってもか」
「ですから。わし等は蜂須賀様に惚れてますから」
「それならですよ」
「例え火の中水の中」
「行きますよ」
「最初からそう言え。むっ」
 ここで彼等は前にあるものを見たのだった。それは。
「ふむ、兵達じゃな」
「青い鎧に青い旗に青い陣笠ですね」
「あれは確か」
「そのうつけ殿の軍じゃな」
 蜂須賀が言った。
「あのうつけ殿は軍を青でまとめておるそうじゃからな」
「武田が赤、上杉が黒で北条が白」
「毛利が緑であの御仁は青ですか」
「色だけは見事ですな」
「全く」
「いやいや、これはじゃ」
 しかしここで蜂須賀は笑って言うのであった。
「面白いのう」
「確かに色は面白いですね」
「それは」
「それだけですが」
 周りの声が冷めていた。

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